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COVID-19:COVID-19の中国武漢における伝播動態からその臨床的重症度を推定する

Nature Medicine 26, 4 doi: 10.1038/s41591-020-0822-7

中国本土では、2020年2月29日時点でCOVID-19の感染確定症例は7万9394例、死亡者は2838名であった。これらのうち、4万8557の症例と2169名の死亡者は、発生地である武漢でのものである。新規病原体の出現時に重要となる公衆衛生上の優先事項は臨床的重症度の推定であり、それには診断確定率や症状の出現から死亡までの時間に関する適切な調整が必要となる。我々は、公開され刊行された情報を使って、武漢におけるCOVID-19の症候性症例の全致命率(発症後死亡する確率)を1.4%(0.9〜2.1%)と推定した。これは、2020年2月29日時点でのこれに対応する確定例粗死亡率、あるいは補正なしの確定例致命率(2169/4万8557 = 4.5%)と、死亡者数を死亡者数と回復者数の合計で割った概算値(2169/(2169 + 1万7572) = 11%)の両方よりかなり低い。30〜59歳の患者と比較した場合、30歳未満もしくは60歳以上の患者が発症後に死亡する可能性はそれぞれ、0.6(0.3〜1.1)倍および5.1(4.2〜6.1)倍となる。症候性感染のリスクは年齢とともに増大する(例えば、30〜60歳の成人では1年ごとに約4%増大する)。

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